太田宿中山道会館にそびえるエノキの大木。この木の枝にモコモコした緑のかたまりが付いています。
この「鳥の巣のような青々とした緑の小枝のかたまり」が「やどりぎ」です。
かつて栄えた宿場町の面影を残す太田宿に欠かせない貴重な宝で、地元市民は太田宿のシンボルとして大切に守っています。
漢字で書くと「宿り木」。ここ太田宿ではこのエノキの大木に寄生しています。大地に根を張らずにまるで宙に浮いているようなその姿は、とても不思議な光景です。
しかし、「あんな高い木の枝に、どうやって寄生するんだろう?」という疑問が浮かびますよね?
…まず、「鳥たち」が宿り木の実を食べ、タネだけは消化されずにフンとして排出されます。
このときタネのまわりのネバネバした成分が長い糸状に伸びて鳥のお尻から垂れ下がり、うまく木の枝にくっつくと寄生がはじまるという訳です。